WordPressのSEOプラグインは、最小構成でいい

WordPressのSEOプラグインは、何をどこまで入れればいいのか。プラグインがしている仕事を分けてみると、WordPress本体やテーマがすでに持っている機能も少なくありません。小さな事業サイトに要る範囲、入れすぎの害、最小構成の決め方を整理しました。

私は北海道東川町でWeb制作をしていて、IT/Webの仕事に関わって17年になります。WordPressの構築と保守を担当してきて、このサイトもWordPressで運用しています。仕様はWordPressとGoogleの公式の案内をもとに説明します。

この記事で確認すること
  1. SEOプラグインがしている仕事を、5つに分ける
  2. 本体とテーマが、すでに持っているもの
  3. 同じ仕事を二重にさせない
  4. 小さな事業サイトで、実際に要るもの
  5. 入れすぎると起きること
  6. 最小構成の決め方

1. SEOプラグインがしている仕事を、5つに分ける

「SEOプラグイン」とひとまとめに呼ばれますが、中身はおおむね次の5つです。

  • titleとdescriptionの制御:検索結果に出るページ名と説明文を、ページごとに決める
  • OGP:SNSなどでURLが共有されたときに出るタイトル・画像・説明を指定する
  • noindexの制御:検索結果に出したくないページを、ページ単位で外す
  • XMLサイトマップ:サイト内のURLの一覧を、検索エンジン向けに出す
  • パンくずと構造化データ:ページの位置や内容を、検索エンジンが読み取れる形で書き添える

どれも検索エンジンやSNSに「このページは何か」を伝えるための仕事で、プラグインを入れたこと自体で順位が上がるものではありません。Googleも構造化データについて「検索結果に表示されるとは限りません」と明記しています。

大事なのは、5つそれぞれをどこが担当するかを一つに決めることです。担当が決まっていない仕事は、出ていないか、二重に出ているかのどちらかになります。

2. 本体とテーマが、すでに持っているもの

5つのうちいくつかは、WordPress本体に標準で入っています。

XMLサイトマップは、WordPress 5.5から本体の機能です。公式の開発者向けの告知によれば、/wp-sitemap.xml にサイトマップの索引が出て、公開されている投稿の種類や分類、著者のアーカイブ、ホームページが含まれます。

titleタグは、WordPress 4.1で、テーマがtitleの出力を本体に任せる仕組み(title-tag)が入りました。この仕組みに対応したテーマなら、titleは本体が組み立てて出力します。

検索エンジンにインデックスさせない設定は、管理画面の「表示設定」にあります。ただしこれはサイト全体に効く設定で、公式の説明でも、要求に従うかどうかは検索エンジンに依存するとされています。有効にすると、本体のサイトマップも出なくなります。

残るページごとの説明文、OGP、ページ単位のnoindex、パンくずと構造化データは、テーマかプラグインが受け持つことが多い部分です。テーマによっては、このうちのいくつかを自前で出しています。プラグインを選ぶ前に、ここを確かめておく必要があります。

3. 同じ仕事を二重にさせない

プラグインを入れたときに注意したいのは、テーマとプラグインが同じ仕事を両方でしている状態です。テーマとの重複に加えて、プラグイン同士が重なることもあります。私が引き継いだサイトにも、SEO系のプラグインが2つ入っていたものがありました。

このサイトでも、SEO SIMPLE PACKを入れたとき、テーマ側のOGPと二重に出ていました。設定を見直し、各タグが1つずつ出る状態に直しています。同じ名前のタグが2組並んでいると、共有されたときに意図した画像や説明が出るかを確かめにくくなります。

サイトマップも同じです。開発者向けの告知では、プラグインが独自のサイトマップを持ち、本体のものを無効にする場合があるとされています。本体の /wp-sitemap.xml とプラグインのサイトマップのどちらが動いているかを確かめ、Search Consoleに登録するのは動いている方だけにします。

titleも、テーマが前の節のtitle-tagの仕組みを使わず、独自にtitleを書き出している場合は、プラグイン側の設定が反映されないことがあります。

確かめ方は難しくありません。ページを開いてソースを表示し、title、description、og: で始まるタグがそれぞれいくつ出ているかを数えるだけです。

4. 小さな事業サイトで、実際に要るもの

ページ数が数十ほどの事業サイトなら、要るものは絞れます。

  • titleとdescription:トップ、サービス、料金、会社案内など、検索から入ってほしいページから個別に書く。Googleは説明文について「可能な限り個々のページを正確に表す説明を記述してください」としています
  • OGP:共有されたときの見え方を決める。とくに、画像を指定していないページで使う既定の1枚を決めておく
  • noindex:送信完了のお礼ページ、テスト用のページなど、検索に出す必要がないページを外す

サイトマップは、本体の機能で足ります。Googleは、ページ数がおよそ500以下で、内部リンクがすべてのページを網羅しているサイトなどは、そもそもサイトマップが要らない場合があるとしています。送っても、すべてのURLが登録される保証はないとも書かれています。

パンくずと構造化データは、テーマが出しているならそれで足ります。出していなければ、上の3つより後回しで構いません。

5. 入れすぎると起きること

SEO系のプラグインを複数入れたり、多機能なものを全部有効にしたりすると、次のことが起きやすくなります。

  • 表示が重くなる:機能ごとに読み込むファイルや処理が増えます。速度の見方はホームページの表示速度は、どこまで気にすればいいのかで整理しています
  • 更新のたびに確かめる範囲が広がる:WordPress本体やPHPを更新したとき、動かなくなるおそれのあるものが増えます
  • 設定の迷子になる:同じ項目を設定できる画面が複数あると、どれが効いているのか分からなくなります

3つ目は、担当者が替わったときに表に出ます。前の担当者が「どの画面で何を決めたか」を残していなければ、次の人は数えることから始めるしかありません。プラグインの数は、そのまま保守で見る範囲の広さです。更新の持ち方はWordPressサイトの保守を、自分たちでやるか、外に出すかにまとめています。

6. 最小構成の決め方

入れる前に、次の順で確かめます。

  • いま出ているものを数える:トップと記事を1ページずつ開き、ソースでtitle、description、og: のタグ、robotsの指定がいくつ出ているかを見る
  • /wp-sitemap.xml を開く:本体のサイトマップが出ているかを見る
  • テーマの設定画面を見る:OGP、パンくず、構造化データをテーマが出しているか、止められるかを確かめる
  • 足りないものだけをプラグインで補う:SEO系は1つに絞る。入れたら、1つ目の手順をもう一度やって二重になっていないかを数える

候補の一例として、このサイトでも使っているSEO SIMPLE PACKは、公式ディレクトリで、基本的なメタタグとOGPを出力し、ページの種類ごと・個別ページごとに設定できると説明されています。機能が多いほど良いわけではありません。3つ目の手順で足りないと分かった項目を満たすかで選びます。

AIに選び方を相談するのも手早い方法ですが、いまのサイトでテーマが何を出しているかは、AIからは見えていません。AIに任せにくい部分はAIでホームページはどこまで作れるか(作れない部分の話)にも書きました。最初の手順だけは、自分の目で数えてください。

設定が揃ったあとに、記事の役割を見直す

SEOプラグインを設定することだけで、検索順位が決まるわけではありません。Googleは、検索エンジンのためだけでなく、読者の役に立つ内容を作ることを案内しています。店舗の新規制作なら、費用を知りたい方と、ホームページが必要か迷っている方では、読みたい内容が違います。

たとえば、費用の疑問には制作費と見積書の確認点、作るか迷う段階には個人事業主にホームページが必要かを判断する記事を案内します。同じキーワードを各記事へ足すより、読者の疑問に答え、次に必要な情報へ進めるかを確認します。

Google公式:有用で信頼性の高いコンテンツの作成

引き継いだサイトでプラグインが増えていて、どれが効いているのか分からない方は、プラグインの一覧を見せてください。何を残すかの仕分けからご相談に乗ります。ホームページ制作のお問い合わせ

確認日:2026年10月2日。仕様は変更される場合があります。作業前に公式サイトの最新情報をご確認ください。