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BASEなら、初期費用も月額費用もかからないプランでネットショップを始められます。止まりやすいのは開設のあとです。誰が発送するのか、送料はどこまでか、返品をどう扱うか。公開前に事業者側で決めておきたいことを、公式の仕様とあわせて6つに整理しました。
私は北海道東川町でWeb制作をしていて、IT/Webの仕事に関わって17年になります。事業者のネットショップをBASEで構築したこともあります。仕様はBASEの公式サイト・ヘルプと、消費者庁の案内をもとに説明します。
この記事で決めること
1. 最初に決めるのは「何を、いくつ、誰が送るか」
ネットショップの準備は、デザインや商品写真から手をつけたくなります。その前に、紙の上で決めておきたいことが3つあります。
- 何を売るか:最初に並べる商品を絞る。店にある全部を載せなくて構いません
- いくつ用意できるか:在庫を持って売るのか、注文を受けてから作るのか
- 誰が梱包して、誰が送るか:その人が休む日はどうするか
BASEの案内でも、注文が入ったあと商品を発送するのはショップ側です。管理画面は注文を知らせてくれますが、箱に詰めて送るのは人です。
注文を受けてから作るなら、発送までの日数を商品ページに書きます。店頭と同じ在庫をネットでも売るなら、ネットに回す数を先に分けておきます。分けないまま両方で売ると、店頭で売り切れた商品にネットで注文が入ります。私がBASEでネットショップを構築したときも、公開後にいちばん止まりやすかったのは在庫の更新でした。
2. 送料は「どこまで送るか」と一緒に決める
送料は、利益が残るかどうかを左右する数字です。運送会社の運賃は、荷物の大きさと届け先の地域で変わります。送料を後回しにすると、遠い地域からの注文ほど利益が削られます。
BASEの標準の「ショップの送料」は、商品や購入数に関係なく一律の設定です。細かく分けるなら「送料詳細設定 App」を使います。公式ヘルプでは、エリア別・都道府県別、個数・重量別、常温・冷蔵・冷凍ごとの送料を設定でき、配送しない地域もエリア単位で指定できるとされています。
決め方は大きく3つです。
- 全国一律にして、地域の差は商品価格で吸収する
- 地域別にして、遠い地域には実費に近い額を負担してもらう
- 送らない地域を決めて、無理のない範囲で売る
どれが正しいということはありません。運賃表を手元に置き、いちばん遠い地域へ送ったときに利益が残るかを先に計算してください。冷蔵・冷凍の食品など、販売に許可や届出が要る商品は、保健所など所管の窓口に先に確認してください。
3. 受注から発送までを、担当者の名前で書く
BASEの案内では、注文から発送完了までは次の流れです。
- 注文が入ると、ショップに注文情報のメールが届く
- コンビニ払い・銀行振込は、購入者の支払いが済むとショップに通知が届く
- ショップが商品を発送し、管理画面でステータスを「対応済」に変える
- 購入者に発送完了のメールが届く
公式の案内には「ステータスを『対応済』に変更することで、商品の代金がショップの売上として計上されます」とあります。発送しても変え忘れれば、発送完了のメールは購入者に届きません。
この流れに、担当者の名前は出てきません。小さな店ほど、次の4つを人の名前で決めておきます。
- 注文メールを誰が見るか:誰の受信箱に届き、1日のいつ確認するか
- 誰が梱包し、何曜日に出すか:決まれば商品ページに発送の目安を書ける
- 誰がステータスを変えるか:発送した人がその場で変えるのが確実
- 問い合わせに誰が返すか:連絡の届く先と、返事の目安
全員が同じ1人でも構いません。その場合は、その人が休む日にショップをどうするかまで決めてください。
4. 決済手段と、キャンセル・返品の決めごと
BASEかんたん決済では、クレジットカード、コンビニ(Pay-easy)、銀行振込、PAY ID あと払い、キャリア決済、PayPal、Amazon Pay、PayPayの8種類が案内されています。公式ヘルプには「ショップごとに利用できる決済方法が異なります」とあり、どれを使えるようにするかはショップが選びます。
考えどころは入金のタイミングです。コンビニ払いや銀行振込は、購入者が支払うまで発送に進めません。その間の在庫の取り置きと、支払いが済まない注文をいつまで待つかを決めておきます。
返品の決まりを書かずに公開すると、法律の原則がそのまま当てはまります。消費者庁の案内では、通信販売は商品を受け取った日から数えて8日以内なら申込みの撤回や解除ができ、送料は消費者の負担で返品できるとされています。広告に特約(返品についての独自の決まり)を表示していれば、特約に従います。
「返品を受けるか」「受けるなら期間と条件」「送料をどちらが持つか」を決めて、ショップに書いてください。壊れて届いた、違う商品が届いたときの対応と、発送前のキャンセルの受け方も一緒に決めます。
5. 特定商取引法に基づく表記は、公開前に埋める
ネットショップは特定商取引法の「通信販売」にあたり、広告に表示する事項が決まっています。消費者庁の「特定商取引法ガイド」では、販売価格、送料、それ以外に購入者が負担する金銭、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、申込みの撤回や解除に関する事項、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などが挙げられています。法人がネットで広告するなら、代表者か通信販売の責任者の氏名も必要です。
並んでいるのは、1〜4で決めた内容です。決めごとが先にないと、表記は埋まりません。
BASEでは、区分が「個人」のショップは、管理画面の「設定」>「運営に関する情報」から住所と連絡先を非公開にでき、表記にはBASE株式会社の住所が表示されます。ただし公式ヘルプによれば、発送元はショップオーナー自身の住所を使い、購入者から返品の依頼や問い合わせがあれば、非公開にしていても住所と連絡先を開示する必要があります。
書いた内容が自分の商売に合っているかは、消費者庁のガイドで確認し、迷う点は専門家に確認してください。
6. 小さく始めて、畳める形にしておく
料金は、売れ方を見てから見直す
BASEの料金ページでは、プランは2つです。スタンダードプランは初期費用・月額費用が0円で、売れたときに決済手数料とサービス利用料がかかります。グロースプランは月額費用がかかる代わりに、決済手数料が下がり、サービス利用料がかかりません。決済方法によっては手数料が加算されます。率と月額は改定されることがあるので、料金ページで確かめてください。プランは切り替えられます(グロースからスタンダードへの変更は、契約期間の終了後に反映されます)。
売れ行きが読めないうちは月額のかからない形で始め、売れ方が見えてから手数料と月額を比べる。この順番なら、始める判断が軽くなります。
畳むときと、本サイトとの分け方
公式ヘルプでは、最終注文日から60日以内は退会できず、その間はショップを非公開にして待つ手順が案内されています。退会するとショップページは削除され、元に戻せません。
BASEの「独自ドメイン App」を使えば、ショップのURLを自分のドメインにできます。ただし使えるのは shop.example.jp のようなサブドメインで、example.jp そのものは使えません。本サイトを別に持っているなら、本サイトは example.jp、ショップは shop.example.jp のように分けて、同じドメインの下にまとめられます。ドメインの名義は事業用ドメインの取り方と、契約者を誰にするか、本サイト側はエックスサーバーを事業サイトに使う前に確認したい、5つのことで整理しました。
ネットショップのサービスはSTORESやShopifyなどほかにもあり、料金の仕組みも機能も違います。比べるときも、1〜5で決めた運用に合うかどうかで見てください。
ショップの構築を外に頼む場合、費用は作業の範囲で決まります。考え方はホームページの制作費は、何で決まるのかにまとめました。
店舗紹介のサイトと、ネットショップを分けて考える
来店してもらうための情報と、商品を発送するための情報は同じではありません。営業時間やアクセスを探す方に購入手続きを読ませたり、送料を探す方に店の紹介だけを見せたりしないよう、案内する先を分けます。
まず店の情報をどこに置くか迷う場合は、個人事業主にホームページが必要かを判断する記事も判断材料になります。ネットショップを依頼する場合は、商品登録・写真・発送条件の設定・公開後の更新のうち、どこまでを頼むかを制作費と見積書の確認点とあわせて整理してください。
BASEでネットショップを始めたい方は、売りたい商品と発送の体制を教えてください。公開前に決めることの整理からご相談に乗ります。ホームページ制作のお問い合わせ
確認日:2026年10月2日。仕様や料金は変更される場合があります。申し込み前に公式サイトの最新情報をご確認ください。
